共働き家庭における家事分担とそのポイント

家事負担が偏ることで生じるデメリットについて考えてみましょう。特定の人に家事が集中すると、肉体的・精神的な疲労が蓄積し、最終的には健康を害するリスクがあります。この負担の偏りは、家庭内での不平等感を生み出し、家族関係や家庭の雰囲気に悪影響を及ぼす可能性があります。

そこで219名の既婚者を対象に「夫婦の家事分担」についての意識調査を実施したところ、82.1％の女性が「主に自分が家事を担当している」と回答しました。この結果からも、家事負担の偏りが見受けられます。

家事が公平に分担されないと、女性側が過剰に負担を感じるだけでなく、家庭全体の雰囲気にも悪影響を与えることがあります。家事の不公平感が広がると、引き受ける人に精神的・肉体的なストレスが集中し、家族全体の関係に悪影響を及ぼします。

家庭内での家事を適切に分担し、互いをサポートし合うことにより、家族全員がストレスを感じることが減り、家庭内のコミュニケーションや、信頼感の改善に繋がります。家事負担の問題に取り組み、改善することで生活の質を向上させましょう。

限られた時間内で家事をこなすために、様々な方法やテクニックを使う必要があります。以下ではその方法について解説します。

「家事分担の際に不満やストレスを感じたことはありますか？」という質問を共働きの女性に行ったアンケートでは、71.6％がストレスを感じていると回答しています。このデータは、多くの家庭で家事分担が出来ていないことや、改善の必要性が高いことを示しています。

【家事分担をするためにおすすめの方法】
・家事をリスト化する
限られた時間を最大限に活用するためには、まず家事のリスト化と優先順位付けが鍵となります。家事を具体的にリストアップし、重要度や緊急性に基づいて「高」「中」「低」で優先順位を付けることで、どの家事を先に行うべきかが一目でわかりやすくなります。

・スケジュール設定をする
家庭に応じた家事スケジュールを設定することが大切です。具体的なスケジュールを組むことで、誰がいつ何を担当するのかが明確になり、家事のミスや重複が防げます。平日に夫側が食器洗いを担当し、妻側が洗濯を担当する、といった計画を立てることで、効率的に家事を進めることが可能です。
また、ウィークデイ&ウィークエンドモデルも活用すると、家事の負担が偏らないように調整できます。平日と週末で異なる役割を持つことで、新鮮な気持ちで家事に取り組むことができ、家庭全体のバランスを保つことができます。例えば、平日は料理と掃除を担当者で分け、週末には逆に役割を変えるといった形です。

・子どもに手伝ってもらう
子どもがいる家庭では、年齢に応じた簡単なタスクを任せることで、家庭全体の負担軽減と子どもの成長を促すことができます。食器の片付けや洗濯物の仕分けなど、ラクなタスクから始めるのが良いでしょう。

・外部サービスの活用
すべての家事を自分たちでこなすのが難しいと感じる方も多いと考えております。そこで、家事代行サービスで掃除や洗濯を依頼することで家事負担を軽減し、その時間を趣味や家族との大切な時間に充てることができます。また、ネットスーパーなどを利用して買い物の時間を省くことで栄養バランスの取れた食事を手軽に用意できるため、忙しい毎日の強い味方になります。

【家事負担が偏ることのデメリット】でご紹介した「どれくらい自分が担当している家事があるか？」の調査でもわかる通り、家事の負担が夫婦のいずれか一方に偏ることは珍しくなく、その際に率直な話し合いが問題解決に繋がることが多いと示されています。

さらに「家事分担についての話し合いを行いますか？」という質問に対して、78.9％が「定期的に家事分担について話し合うことはない」と回答しています。この結果は、時間がない中で、夫婦間のコミュニケーションが後回しにされがちな現状を表しています。

夫婦がそれぞれの家事をすることへの負担を理解し合い、感謝の意を伝え合うことで、ストレスを軽減し、より協力的な関係を築くことが可能です。定期的な話し合いを行い、家事分担を見直すことで、家庭内のストレスや不満を減らし、夫婦関係の改善に繋がるでしょう。