ワンダフルストーリーvol.1 「手作りのテキスト」

#ワンダフルストーリー

ミニメイド事例①

手作りのテキスト

ご自宅に伺ってお客様のかわってお料理を作るスタッフを、ミニメイドではキャストと呼んでいます。昔からお料理や、人を持てなすことが大好きでしたので、キャストの募集記事を見て「私にぴったりの仕事」と思いました。キャストになって今年で5年目になります。
私たちキャストの用意する食事は、和食が中心の家庭料理です。ご要望を取り入れて、栄養バランスやボリュームも考えてお出ししています。
「その家の味付けに合せるのは難しくない?」と聞かれることがあります。薄味が好き、薄味じゃ物足りない、辛いのはニガテ、甘い味がごちそう……。健康面でも、メタボが気になるから塩分を控えて、脂っこいものはダメなど、ご家庭やご家族によってもさまざまです。
それでも、何回かお出しするうちに、味付けがピタッとはまってくるのです。ご家庭の味が飲み込めてくると、心まで通ってくるように感じるのは不思議です。
揚げないでソテーにしたり、ダシを濃くして塩分を控えたり、香辛料の香りでドレッシングのオイルを少な目にしたりと健康への配慮もしています。

「今日はこれからワインの講座があるんです。
ワインを知るきっかけになればいいと思って…」
「おもしろそうね!」と、とても興味を持たれたご様子でした。

伊藤さま※(仮名)のお宅には昨年1月から週1回通うようになりました。大学受験の息子さんのいるご家庭で、胃に負担のかからないものをといわれました。息子さんも無事に合格された今は、スポーツをされているので、たくさん召し上がります。息子さん中心のボリュームのある食事でと伊藤さまはいわれて、ご自身は量を控えめにされています。その日もお料理を作りながら、私は本社で開かれるキャリアアップ講座の話をしました。「今日はこれからワインの講座があるんです。ワインを知るきっかけになればいいと思って…」
「おもしろそうね!」と、とても興味を持たれたご様子でした。「今度来る時に、どんな話だったか教えて?」「はい! ちゃんと聞いてきますね」調理が終ってその足で講座に出ました。伊藤さまにお伝えしなくてはなりませんから、ちょっとでも聞き漏らしてはいけないと、とにかく講師の話を書き続けました。余分にあった講座のテキストをもらって帰り、家で清書をしてイラストも入れました。講座の内容が良く分かる手作りのテキストが出来上がったのです。

「ねぇ、前から行きたかったワイン屋さんに今度一緒に行かない?」
と誘ってくださったのです。

翌週、伊藤さまにお渡しすると、読んだら返すものと思われたらしく、「よろしかったらこのテキスト、差し上げます」と言うと、「えっ、そうなの、わざわざきれいに書いてくださったの?」ととても喜ばれ、「これ取っておくわね」とおっしゃってくださいました。
伊藤さまは、手書きのテキストをご覧になりながら、“ワイングラスは乾杯でカチンと合せちゃダメ、合せるのは目と目で、アイコンタクトね”“ワインを注ぐのは男性から女性への愛情表現。グラスをカラにしないように気をつけるのね”とニコニコしながらお読みになりました。ひとしきり話が弾んで、「ねぇ、前から行きたかったワイン屋さんに今度一緒に行かない?」と誘ってくださったのです。
2階がレストランで、1階がワインショップのステキなお店でした。そこでも店員さんを交えてのワインの楽しいおしゃべりになりました。

ミニメイドはお客さまから褒められるようなステキな会社です。

「すごい会社なのね」と伊藤さまがおっしゃいました。今は派遣ギリとかパートの切り捨てといわれる時代なのに、教育をさせるのは素晴らしいというのです。たしかに、教育はたいへん時間のかかることです。今日受けて明日、花開くものではないですよね、それなのに私たちへの教育講座は以前と変わらずに行われているのです。

ミニメイドはお客さまから褒められるようなステキな会社です。私たちスタッフが喜んで働く姿勢が、そのままお客様にも伝わるものなのですね。これからも自分自身も楽しくなり、お客様にも喜ばれることを見つけていきたいと思います。

キャストサービス 大村 千加子

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